カロリーが同じでも血糖値は変わる?「低GI食品(そば・玄米)」の上手な選び方を糖尿病専門医が解説します!|調布市の仙川駅で糖尿病治療なら|せたがや仙川クリニック|糖尿病内科・甲状腺内科・内科・アレルギー科

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医療コラム

カロリーが同じでも血糖値は変わる?「低GI食品(そば・玄米)」の上手な選び方を糖尿病専門医が解説します!|調布市の仙川駅で糖尿病治療なら|せたがや仙川クリニック|糖尿病内科・甲状腺内科・内科・アレルギー科

カロリーが同じでも血糖値は変わる?「低GI食品(そば・玄米)」の上手な選び方を糖尿病専門医が解説します!

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「カロリー計算を頑張っているのに、なぜか体重が減らない」「ランチの後に強い眠気に襲われて仕事に集中できない」。もし、このようなお悩みがあれば、原因は摂取カロリーではなく、食後の血糖値の急上昇「血糖値スパイク」にあるのかもしれません。

実は、うどんとそばのようにカロリーや糖質量がほぼ同じでも、血糖値の上がりやすさは全く異なります。この鍵を握るのが「GI値」という指標です。この記事では、糖尿病専門医が、血糖値の仕組みから、そばや玄米といった「低GI食品」の上手な選び方までを詳しく解説します。あなたの体調を改善し、日々のパフォーマンスを高める食事の知識を身につけませんか。

GI値の基本と血糖値の仕組みを正しく理解する

「カロリー制限を頑張っているのに、体重が思うように減らない」「お昼ごはんの後に、強い眠気に襲われて仕事に集中できない」。

もし、このようなお悩みをお持ちなら、その原因は食事による血糖値の急激な変動、いわゆる「血糖値スパイク」かもしれません。

健康診断で血糖値の問題を指摘された方はもちろん、日々の体調をより良くしたいと考えているすべての方にとって、「GI値」は重要なキーワードです。

この指標を知ることは、ご自身の体を深く理解し、健やかな毎日を送るための大切な第一歩となります。糖尿病専門医の視点から、GI値の基本と血糖値との関係をわかりやすく解説しますので、一緒に学んでいきましょう。

【食品別】そば・玄米など低GI食品の上手な選び方と一覧 - 画像 1

GI値(グリセミックインデックス)とは何かをわかりやすく解説

GI値(グリセミックインデックス)とは、食品に含まれる炭水化物が、体内でどれだけ速く糖に変わり、血糖値を上昇させるかを示した指標です。

具体的には、ブドウ糖を摂取した時の血糖値の上昇度を100として、各食品が食後にどれくらい血糖値を上げるかを数値で表したものです。

このGI値が高い食品ほど食後の血糖値を急激に上げ、逆に低い食品ほど血糖値の上昇が緩やかになります。

  • 高GI食品(GI値70以上)
     血糖値が急上昇するため、すい臓からインスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンは血糖値を下げる大切な働きをしますが、過剰に分泌されると、使いきれなかった糖を脂肪として体に溜め込みやすくなります。また、急上昇した血糖値は、インスリンの作用で急降下するため、強い空腹感や眠気を引き起こす原因にもなります。

  • 低GI食品(GI値55以下)
     血糖値の上昇が緩やかなため、インスリンの分泌も穏やかになります。これにより、体に脂肪が蓄積されにくくなるだけでなく、満腹感が持続しやすくなるというメリットがあります。

GI値の分類 数値の目安 主な食品の例
低GI食品 55以下 玄米、そば、全粒粉パン、葉物野菜、きのこ類
中GI食品 56~69 パスタ、さつまいも、里いも
高GI食品 70以上 白米、食パン、うどん、じゃがいも、菓子類

日々の食事でこのGI値を意識し、できるだけ低GI食品を選ぶことは、糖尿病の予防・改善だけでなく、健康的な体づくりにおいても非常に有効です。

なぜ低GI食品は血糖値の上昇を緩やかにするのか

低GI食品が血糖値の上昇を穏やかにする理由は、主に食品に含まれる「食物繊維」と「デンプンの構造」にあります。

一つ目の理由は、食物繊維の働きです。特に、玄米や野菜、海藻類に豊富な食物繊維は、糖の吸収を遅らせる効果があります。最近の研究では、食物繊維のような「非デンプン多糖」が、糖質である「デンプン」と物理的に複雑に絡み合うことで、消化酵素の働きを妨げ、吸収を緩やかにすることがわかっています。

つまり、食物繊維が糖質を包み込み、ゆっくりと消化・吸収されるようにコントロールしてくれるのです。

二つ目の理由は、デンプンの構造の違いです。お米やパンなどに含まれるデンプンには、消化されやすいものとされにくいものがあります。例えば、デンプンにはアミロース(直鎖状の構造)とアミロペクチン(枝分かれした構造)の2種類があります。

アミロースは、一度調理されて冷めると、分子が再配列して消化酵素が分解しにくい「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」という構造に変化しやすい性質があります。これが、温かいご飯よりも冷めたご飯の方が血糖値を上げにくい理由の一つです。

このように、食品の成分や構造そのものが、私たちの体の中での消化吸収のスピードに大きく影響しているのです。

カロリーや糖質量とはどう違う?それぞれの役割と関係性

健康的な食事を考える上で、「カロリー」「糖質量」「GI値」はどれも重要ですが、それぞれの役割は異なります。この違いを理解することが、効果的な食事管理につながります。

項目 意味 注目するポイント
カロリー エネルギーの総量 体を動かすための燃料の量です。摂取量が消費量を上回れば体重増加につながります。
糖質量 糖質の絶対的な量 血糖値を上げる直接的な原因となる栄養素の量そのものです。
GI値 糖質の吸収スピード 血糖値がどれだけ速く上がるかを示す指標です。「糖の質」と言い換えることもできます。

ここで大切なのは、「カロリーが低くてもGI値が高い食品」や、「糖質量はほぼ同じでもGI値が大きく異なる食品」が存在する点です。

例えば、うどんとそばは一人前のカロリーや糖質量に大きな差はありません。しかし、GI値は精白された小麦から作られるうどんの方が高く、食物繊維が豊富なそばの方が低い傾向にあります。

食事を選ぶ際には、カロリーや糖質といった「量」の視点だけでなく、GI値という「質」の視点を加えることが非常に重要です。この両方を意識することで、血糖値を上手にコントロールしながら、満足感のある食事を選ぶことが可能になります。

GL値(グリセミックロード)も重要?どちらを気にすべきか

GI値に加えて、もう一つ知っておくと便利な指標が「GL値(グリセミックロード)」です。GL値は、GI値にその食品を一人前食べた時に含まれる炭水化物の量を掛け合わせて算出され、より現実に即した血糖値への影響度を示します。

計算式:GL値 = GI値 × 1食あたりの炭水化物量(g) ÷ 100

例えば、スイカはGI値が72と高めですが、そのほとんどが水分で1食あたりの炭水化物量は少ないため、GL値は低くなります。一方、白米はGI値も高く、1食あたりの炭水化物量も多いため、GL値は非常に高くなります。

では、GI値とGL値、どちらを優先して気にすればよいのでしょうか。

  • まずは「GI値」から意識しましょう
     日々の食事選びでは、まずGI値の低い食品(玄米、全粒粉パン、そばなど)を意識するのが簡単で実践しやすいでしょう。主食を高GI食品から低GI食品に置き換えるだけでも、食後の血糖値の変動は大きく変わります。

  • 慣れてきたら「GL値」も考えてみましょう
     GI値が高い食品でも、食べる量を控えめにすれば血糖値への影響は抑えられます。より細かく血糖管理をしたい方は、食べる「量」を考慮したGL値を意識するとさらに効果的です。

まずは、無理なくできることから始めてみませんか。当院では、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせて、続けられる食事のアドバイスを大切にしています。ご自身の食事で気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

【食品別】そば・玄米など低GI食品の上手な選び方と一覧

毎日の食事で血糖値を意識するのは、大変だと感じていらっしゃるかもしれません。「あれもダメ、これもダメ」と考えてしまうと、食事そのものがストレスになりますよね。

しかし、血糖値のコントロールは、食べてはいけないものを探すことではありません。ご自身の体にとって「より良い食品の選び方」を知ることから始まります。

ここでは、普段の食事に手軽に取り入れられる低GI食品の具体的な選び方と、わかりやすい一覧をご紹介します。糖尿病専門医の視点から、無理なく続けられる食事の工夫を一緒に見つけていきましょう。

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主食を変えるだけ!そば・玄米・全粒粉パンのGI値と実践のコツ

血糖値コントロールの第一歩として、まずおすすめしたいのが「主食の見直し」です。いつもの白米や食パンを、食物繊維が豊富な低GI食品に変えるだけで、食後の血糖値の上昇は大きく変わります。

食品の種類 GI値の目安 分類 特徴
玄米 55 低GI 食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富
そば(日本そば) 54 低GI そば粉の割合が高いものほど低GI
全粒粉パン 50 低GI 胚芽やふすまを含み、栄養価が高い
白米(精白米) 77 高GI 消化吸収が速く、血糖値が上がりやすい
食パン 75 高GI 軽くて食べやすいため、量にも注意が必要
うどん 80 高GI 小麦粉が原料で消化が速い

【実践のコツ】

  • 「茶色い炭水化物」を意識する
     玄米や全粒粉パンが茶色いのは、精白されていない証拠です。食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な「胚芽」や「ふすま」がそのまま残っています。この部分に含まれる食物繊維が、糖の吸収を穏やかにしてくれます。

  • そばは「十割」や「二八」を選ぶ
     そば粉の割合が高いものほど、GI値は低い傾向にあります。つなぎとして使われる小麦粉はGI値が高いため、成分表示を確認し、そば粉の割合が高いものを選ぶとより効果的です。

  • 玄米は白米と混ぜることから始める
     いきなり玄米100%は、食感や味に慣れない方もいらっしゃいます。まずは白米に大さじ1杯の玄米を混ぜて炊くことから始めてみましょう。徐々に割合を増やすことで、無理なく移行できます。

毎日続けやすい!カテゴリ別・低GI食品リスト

主食以外にも、私たちの身の回りにはたくさんの低GI食品があります。血糖値の上昇を穏やかにする食物繊維や、満腹感を持続させるタンパク質が豊富な食品が多いのが特徴です。様々な食品をバランス良く取り入れ、食事の満足感を保ちながら血糖値をコントロールしましょう。

カテゴリ 具体的な食品例(GI値の目安) 特徴
野菜 ブロッコリー(25)、キャベツ(26)、トマト(30)、玉ねぎ(30) 食物繊維が豊富。食事の最初に食べる「ベジファースト」で、後の糖の吸収を穏やかにします。
きのこ類 なめこ(26)、しめじ(27)、椎茸(28)、えのき(29) 低カロリーで食物繊維の宝庫。水溶性と不溶性の両方の食物繊維をバランス良く含んでいます。
海藻類 もずく(12)、ひじき(19)、昆布(17)、ところてん(11) 糖の吸収を穏やかにする水溶性食物繊維が特に豊富。ぬめり成分が糖を包み込みます。
豆類・大豆製品 納豆(30)、豆腐(42)、ゆで大豆(15)、おから(35) 良質な植物性タンパク質と食物繊維を同時に摂取でき、満腹感も得やすいです。
肉・魚類 鶏肉(45)、豚肉(46)、牛肉(45)、まぐろ(40)、アジ(40) ほとんどが低GI食品。タンパク質はインスリンの適切な働きを助け、血糖値の安定に貢献します。
乳製品 牛乳(27)、プレーンヨーグルト(無糖)(27)、チーズ(35) 栄養価が高く、カルシウムも豊富。間食にも取り入れやすいですが、無糖のものを選びましょう。
果物 りんご(36)、いちご(40)、オレンジ(43)、梨(38) 果糖を含むため食べ過ぎは注意ですが、食物繊維も多いです。1日片手一杯分を目安にしましょう。

血糖値スパイクの原因に?注意すべき高GI食品リスト

低GI食品を意識すると同時に、血糖値を急激に上げてしまう「高GI食品」を知っておくことも大切です。高GI食品(GI値が70以上)を食べると、血糖値が急上昇し、それを下げるためにインスリンが大量に分泌されます。

この急上昇・急降下は「血糖値スパイク」と呼ばれ、血管にダメージを与えたり、食後に強い眠気やだるさを引き起こしたりする原因になります。

【特に注意したい高GI食品の例】

  • 主食
     白米、食パン、うどん、もち、そうめん
  • いも類
     じゃがいも、フライドポテト、マッシュポテト
  • 加工された穀物製品
     コーンフレーク、菓子パン、ケーキ、クッキー、せんべい
  • 飲み物
     加糖のジュース、スポーツドリンク、清涼飲料水

ここで注意したいのが、同じ食材でも加工法によってGI値が大きく変わる点です。例えば、とうもろこし(コーン)は、全粒のまま茹でて食べれば食物繊維が豊富です。

しかし、細かく粉砕して精製されたコーンフレークのような製品は、消化吸収が非常に速くなり、高GI食品に分類されます。これは、栄養豊富なふすまや胚芽が取り除かれてしまうためです。食品を選ぶ際は、加工度にも注目することが重要です。

コンビニや外食でも大丈夫!メニュー選びの具体的なポイント

「忙しくて自炊ができない」「付き合いで外食が多い」という方も、選び方のポイントさえ知っていれば大丈夫です。コンビニや外食でも、血糖値を意識した食事は十分に可能です。

【コンビニでの選び方チェックリスト】

  •  主食は「茶色い」ものを選ぶ
     もち麦や雑穀米入りのおにぎり、全粒粉やブラン(ふすま)入りのパンを選びましょう。
  •  タンパク質をプラスする
     サラダチキン、焼き魚、ゆで卵などを追加し、満足感を高めましょう。
  •  「もう一品」に野菜・海藻を
     海藻サラダ、ほうれん草のおひたし、冷奴などをプラスして食物繊維を補いましょう。
  •  汁物を活用する
     わかめや豆腐など具沢山の味噌汁は、体を温め、食事の満足度を上げてくれます。
  •  飲み物は無糖が基本
     無糖のお茶、水、ブラックコーヒーを選びましょう。

【外食での選び方チェックリスト】

  •  「定食」スタイルのお店を選ぶ
     丼ものや麺類といった単品メニューより、「主食・主菜・副菜」が揃った定食を選びましょう。
  •  食べる順番を意識する
     まずお味噌汁やサラダ、小鉢の野菜・海藻類から食べ始める「ベジファースト」を実践しましょう。
  •  ご飯の量を調整する
     白米を「少なめ」でお願いする、または可能であれば玄米に変更するのも良い方法です。
  •  単品メニューの工夫
     ラーメンなら野菜トッピングを追加、牛丼ならサラダセットを付けるなど、一品プラスする工夫をしましょう。

これらのポイントを少し意識するだけで、外での食事も血糖値をコントロールしながら安心して楽しむことができます。完璧を目指さず、できることから始めていきましょう。

糖尿病専門医が教える低GI食事法の継続と応用

GI値の知識を身につけても、「続けるのが難しい」と感じる方は少なくありません。どんなに体に良い食事法でも、継続できなければ効果は得られません。大切なのは、毎日の生活の中で無理なく、そして楽しみながら取り組むことです。

診察室では、患者さん一人ひとりの食生活やライフスタイルをお伺いし、「これならできそう」と思っていただけるような具体的な工夫を一緒に考えることを大切にしています。ここからは、低GI食事法を長く続けるための実践的なコツをご紹介します。

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美味しくないと続かない!無理なくできる調理法と簡単レシピ

食事は日々の楽しみの一つです。健康のためとはいえ、美味しくないものを我慢して食べ続けるのは、誰にとってもつらいものです。低GI食事法を無理なく続ける秘訣は、「美味しさ」と「手軽さ」を両立させることにあります。

調理法を少し工夫するだけで、血糖値の上昇をより穏やかにすることが可能です。

  • 噛み応えを残す調理法を選ぶ
     食材を大きめに切ったり、きのこや海藻などを加えたりして、よく噛むことを意識しましょう。すりおろしたり、ジュースにしたりすると消化吸収が早まり、血糖値が上がりやすくなるので注意が必要です。

  • 「酢」の力を借りる
     酢に含まれる酢酸には、胃での食べ物の滞留時間を長くし、糖の吸収を緩やかにする働きがあると言われています。食事に酢の物やマリネを加えたり、食前にリンゴ酢ドリンクを飲んだりするのも良いでしょう。

  • 食物繊維をプラスする
     白米にきのこやひじきを混ぜて炊き込みご飯にする、パンに野菜やアボカドをたっぷりのせる、といった工夫で手軽に食物繊維を補給できます。

最近の研究では、写真を使った視覚的にわかりやすい食事レシピが、健康的な食生活を続ける助けになることがわかっています。まずは一品から、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

食後の眠気が気になる方へ。仕事のパフォーマンスを意識した食事術

「昼食後に眠くなって、午後の仕事に集中できない」という経験はありませんか。その原因は、「血糖値スパイク」かもしれません。血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急上昇し、それを下げるためにインスリンが大量に分泌され、今度は血糖値が急降下する現象です。

この血糖値の乱高下が、強い眠気やだるさ、集中力の低下を引き起こします。仕事や家事のパフォーマンスを維持するためにも、血糖値スパイクを防ぐ食事術を身につけましょう。

  • 食べる順番を意識する:「ベジタブルファースト」
     食事の最初に野菜やきのこ、海藻類など食物繊維が豊富なものから食べる方法です。後から食べる炭水化物の消化・吸収が穏やかになり、血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。

    1. はじめに:野菜、きのこ、海藻類(食物繊維)
    2. 次に:肉、魚、卵、大豆製品(タンパク質・脂質)
    3. 最後に:ごはん、パン、麺類(炭水化物)
  • 「分食」を取り入れる
     夕食が遅くなりがちな方は、夕方におにぎりや全粒粉のクラッカーなどを軽く食べ、帰宅後はおかずだけにする「分食」が有効です。空腹時間が長くなると、次の食事で血糖値が急上昇しやすくなるのを防ぎます。

  • よく噛んでゆっくり食べる
     早食いは血糖値スパイクの大きな原因の一つです。一口につき30回程度噛むことを目標に、時間をかけて食事を楽しみましょう。満腹感も得やすくなり、食べ過ぎ防止にもつながります。

糖尿病や予備群と向き合うための食事療法と受診の目安

健康診断で血糖値の高さを指摘されたり、ご家族に糖尿病の方がいたりすると、「自分もいつか糖尿病になるのでは」と不安に感じることでしょう。しかし、糖尿病やその手前の段階である「プレ糖尿病(予備群)」では、食事療法が非常に有効な治療法となります。

低GI食品の活用は基本ですが、自己流で進めることには注意が必要です。「低GI食品だから」と特定の食品ばかり食べると、栄養バランスが偏る可能性があります。大切なのは、全体のバランスを考えながら、主食を玄米やそばに置き換えるといった工夫をすることです。

食事療法は一人で抱え込まず、ご家族や我々のような医療者のサポートを得ながら進めることが成功の鍵となります。最近の研究でも、家族や仲間からのサポートが食事療法の継続に良い影響を与えることが示されています。

以下に当てはまる方は、どうぞお一人で悩まず、一度専門医にご相談ください。

【受診をおすすめするチェックリスト】

  •  健康診断で血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の異常を指摘された
  •  食後に強い眠気や倦怠感を感じることが多い
  •  最近、理由なく体重が増えたり、逆に減ったりした
  •  喉が異常に渇き、トイレの回数が増えた
  •  ご家族(親や兄弟)に糖尿病の方がいる

早めに相談いただくことで、より効果的な対策を一緒に考え、糖尿病への進行を予防または遅らせることが可能です。

持続血糖測定器(リブレ)で自分の血糖値を知る方法

「どんなものを食べたら、自分の血糖値は上がるのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか。その答えを教えてくれるのが、「持続血糖測定器(リブレ)」です。

これは、腕に小さなセンサーを装着するだけで、指先から血を出すことなく、24時間自動で血糖値の変動を記録してくれる医療機器です。リブレを使うと、これまで見えなかったご自身の体の変化が「見える化」されます。

  • 食事と血糖値の関係
     同じカロリーでも、白米を食べた時と玄米を食べた時で、血糖値の上がり方がどう違うかを確認できます。
  • 運動の効果
     食後のウォーキングで血糖値がどのくらい下がるかを実感できます。
  • 睡眠中の血糖値
     寝ている間の血糖値の動きもわかるため、自覚しにくい「夜間低血糖」の発見にもつながります。

自分の血糖値の動きを知ることは、食事療法を続ける上で大きなモチベーションになります。ご自身の体と対話するように、楽しみながら取り組んでいる患者さんも多くいらっしゃいます。

持続血糖測定器(リブレ)は、血糖値の変動を可視化する方法の一つです。ご自身の血糖値の傾向を知ることで、食事療法に役立てることができます。使用にあたっては、医療機関にご相談ください。

まとめ

今回は、血糖値の急上昇を防ぐ「低GI食品」の選び方や食事の工夫について、詳しく解説しました。

大切なのは、カロリーや糖質の「量」だけでなく、GI値という「糖の吸収スピード(質)」を意識することです。いつもの白米を玄米やそばに変える、食事の最初に野菜から食べる、といった小さな工夫が、食後のつらい眠気や体重増加を防ぎ、将来の健康を守るための大きな一歩になります。

完璧を目指す必要はありません。まずは無理なくできそうなことから、楽しみながら取り入れてみてください。もし食事のことで悩んだり、健康診断の結果に不安を感じたりしたときは、決して一人で抱え込まず、私たち専門家にご相談ください。あなたに合った、より良い方法を一緒に見つけていきましょう。

参考文献

  1. Lin X, Awais M, Zhu W, Raza H, Ren X. “Physical modulation of starch/non-starch polysaccharide complexes for tailored functional foods: A comprehensive review.” Carbohydrate polymers 377, no. (2026): 124825.
  2. Geng DH, Tang N, Zhang N, Wang K, Asiamah E, Cheng Y, Zhao X. “Effect of starch chain structures on the order, strength, and digestibility of retrograded starch structures: A review.” Carbohydrate polymers 375, no. (2026): 124796.
  3. Kern M, Hooshmand S. “Dry-Milled Corn and Corn Products and Health: A Narrative Review.” Food science & nutrition 14, no. 2 (2026): e71518.
  4. Cao M, Wu G, Zhang M, Chang Y, Guo W, Zhao S, Zhang L. “Development and empirical evaluation of a dietary intervention programme for individuals with prediabetes based on the health action process approach: A randomised controlled trial.” Appetite 219, no. (2026): 108435.

この記事を書いた人

医療法人社団健楓会 統括責任者

小澤 剛史

医療法人社団健楓会 理事長 小澤 剛史
資格
日本糖尿病学会糖尿病内科専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本医師会認定産業医 他
プロフィール
東京医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学病院糖尿病センターや地域中核病院にて、高度かつ総合的な内科・糖尿病診療の研鑽を積んできた。 現在はせたがや仙川クリニックの統括責任者として、薬物療法だけでなく食事や生活背景まで考慮し、「長く安心して通えるかかりつけ医」として地域医療を支えている。
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