ケアマネージャーさんとの連携が鍵となります!訪問診療が始まると介護保険サービスはどう変わる?|調布市の仙川駅で糖尿病治療なら|せたがや仙川クリニック|糖尿病内科・甲状腺内科・内科・アレルギー科

〒182-0002東京都調布市仙川町2丁目21-13 仙川ビルB館3階(1階ローソン)
tel.03-3305-3400
  • インスタグラムのアイコン
  • ラインのアイコン
ヘッダー画像

医療コラム

ケアマネージャーさんとの連携が鍵となります!訪問診療が始まると介護保険サービスはどう変わる?|調布市の仙川駅で糖尿病治療なら|せたがや仙川クリニック|糖尿病内科・甲状腺内科・内科・アレルギー科

ケアマネージャーさんとの連携が鍵となります!訪問診療が始まると介護保険サービスはどう変わる?

「訪問診療を始めると費用が二重にかかる?」「今使っているデイサービスが減ってしまうのでは?」と、在宅医療への移行に際して、費用やサービス継続の不安を感じていませんか。

ここでは、訪問診療(医療保険)と介護サービス(介護保険)の費用の仕組みと、両者を上手に活用する鍵となるケアマネージャーとの連携について解説します。国も推進する、医師やケアマネージャーがチームで支える体制の具体的な役割もわかります。

医療と介護サービスを組み合わせる際の疑問が少しでも解消されることを願って解説いたします。
ご自宅での療養生活をより安心で豊かなものにするための、具体的なヒントとなりましたら幸いです。

訪問診療と介護保険の基本「費用は別枠?サービスは減る?」

「訪問診療を始めると、今使っているデイサービスが利用できなくなるのでは?」

訪問診療をご検討中のご家族から、このようなご質問をよくお受けします。結論からお伝えすると、訪問診療の費用と多くの介護サービスの費用は、使われる保険制度が異なるため、基本的に「別枠」で計算されます。そのため、訪問診療を始めたからといって、今お使いの介護サービスが減ることはありませんので、ご安心ください。

Section image 1

訪問診療は医療保険、多くの介護サービスは介護保険

訪問診療は、医師がご自宅へ伺い診察や治療を行う「医療」であり、費用は医療保険から支払われます。

一方で、ヘルパーさんによる身体介護や生活援助、デイサービスへの通所などは、日々の暮らしを支える「介護」です。こちらの費用は、介護保険から支払われます。

このように、訪問診療と多くの介護サービスは、根拠となる保険制度がそもそも違うのです。

国も、医療と介護がそれぞれの専門性を活かしながら情報を共有し、切れ目のない支援を行う体制づくりを推進しています。これは、患者さんが住み慣れたご自宅で安心して療養生活を送れるようにするためです。

医療と介護、両方のサービスを上手に組み合わせることで、ご自宅での生活をより心強く、豊かなものにできます。

介護保険の区分支給限度基準額と訪問診療費用の関係

訪問診療の費用は、介護保険の利用上限額である「区分支給限度基準額」には含まれません。

少し難しい言葉が出てきましたが、「区分支給限度基準額」とは、要介護度ごとに「介護保険を使って1カ月に利用できるサービス金額の上限」を定めたものです。

訪問診療は医療保険を使うため、この上限額を気にする必要はありません。

「介護保険のサービスを上限いっぱいまで使っているから、訪問診療は受けられないのでは?」とご心配される方もいらっしゃいますが、そのようなことはないのでご安心ください。

ただし、医師や薬剤師などが療養生活について管理や指導を行う「居宅療養管理指導」というサービスは、例外的に介護保険の対象となります。これはケアプランに組み込まれるため、ケアマネージャーさんと相談しながら計画を立てていきます。

今使っているデイサービスや訪問介護はどうなる?

訪問診療を開始しても、現在ご利用中のデイサービスや訪問介護の回数を減らしたり、中止したりする必要は基本的にありません。

むしろ、医師が定期的にご自宅での様子を拝見することで、患者さんの心身の状態を医学的な視点で把握し、より適切な介護サービスをケアマネージャーさんに提案できるようになります。

例えば、例えば、当院で訪問診療を受けている糖尿病の患者さんの場合、ご自宅での血糖値の変動を見ながら、ケアマネージャーさんを通じて以下のような連携が可能です。

  • 「デイサービスでの運動量をこのくらいに調整しましょう」
  • 「訪問介護のヘルパーさんに、食事内容の簡単な記録をお願いしましょう」

このように、医師、ケアマネージャー、ヘルパーといったさまざまな専門職がチームとして連携し、患者さんが住み慣れたご自宅で自分らしい生活を続けられるよう、多方面から支えていく。これが、現代の在宅医療の大きな強みです。

ケアマネージャーさんとの連携が鍵!具体的な役割と情報共有の方法

訪問診療において、ケアマネージャーさんとの連携は、治療の質そのものを左右するほど重要です。医師が「医療」の専門家であるのに対し、ケアマネージャーさんは「介護と生活」のプロフェッショナル。この二つの視点が合わさることで、ご自宅での療養生活をより安全で豊かなものにできます。

例えば、糖尿病の治療では、血糖値の安定に食事や運動といった日々の生活習慣が直結します。医師が処方したお薬を適切に活用するには、ケアマネージャーさんが計画する介護サービスとの連携が欠かせません。

医療と介護がそれぞれの専門性を活かし、情報を共有しながら一体となって患者さんを支える。この「地域ぐるみでの支援体制」こそが、住み慣れた場所で安心して過ごすための鍵となります。

訪問診療におけるケアマネージャーの役割とは

ケアマネージャーさんは、医療と介護をつなぐ「司令塔」であり、患者さんの生活全体をコーディネートする中心的な役割を担います。

医師が病気の治療という「点」に集中するのに対し、ケアマネージャーさんは日々の暮らしという「線」で患者さんを支え、療養環境を整える専門家です。

具体的な役割は以下のとおりです。

  • ケアプランの作成・調整
    医師の医学的所見に基づき、ケアプラン(介護サービスの利用計画)を柔軟に見直します。例えば、医師から「血糖値が不安定なので、食事内容の記録をお願いします」と伝えれば、訪問介護のサービス内容を調整します。
  • サービス事業者との連絡調整
    訪問看護ステーションやデイサービス、福祉用具のレンタル業者など、多くの専門職と連絡を取り合い、チーム全体が同じ目標に向かって動けるように調整します。
  • 入院・退院時の支援
    急な体調変化による入院や、病院からご自宅へ戻る際の環境調整も、ケアマネージャーさんが中心となって行います。これにより、切れ目のない支援が実現します。
  • ご本人・ご家族の相談窓口
    療養生活における不安や悩みに寄り添い、精神的な支えとなるのも大切な役割です。

訪問診療スタートまでの流れと手続き【時系列ガイド】

訪問診療を始めるための手続きは、大きく3つのステップで進みます。いざ訪問診療を、と考えても「まず誰に言えばいいの?」「手続きは複雑?」と戸惑われるかもしれません。しかし、全体の流れさえつかんでおけば、決して難しいことはありません。ここでは、安心して在宅療養をスタートできるよう、具体的な手順を時系列で解説します。

Section image 1

ステップ1 まずは誰に相談する?主治医かケアマネージャーか

訪問診療を検討する最初の窓口は、担当のケアマネージャーさんです。ケアマネージャーさんは、介護サービスだけでなく、ご本人の生活全体を把握している「暮らしの専門家」。医療と介護をつなぐ司令塔の役割を担っているため、訪問診療の必要性や適切な医療機関について相談するのに最適な相手といえます。

もちろん、現在かかりつけの主治医がいらっしゃる場合は、その先生に「最近、病院まで通うのが大変になってきました」と直接ご相談いただくのも良い方法です。医師が医学的な視点で、訪問診療への切り替えが適切かどうかを判断してくれます。

どちらの場合でも大切なのは、「通院が難しくなってきた」というサインを見逃さず、早めに声を上げることです。国も、医師や看護師、ケアマネージャーといった専門職がチームとなって患者さんを支える「多職種連携」を推進しており、スムーズに次のステップへつなげる体制が整っています。

ステップ2 ケアプラン(居宅サービス計画)の変更と同意

訪問診療の開始が決まると、ケアマネージャーさんがケアプラン(居宅サービス計画)を見直します。ケアプランは、いわば「在宅生活の設計図」。訪問診療という新しい医療サービスが加わることで、この設計図を、現状に合わせてより良いものに更新する必要があるのです。

具体的には、主に以下のような変更が行われます。

  • 居宅療養管理指導の追加
    医師や歯科医師、薬剤師などがご自宅を訪問し、療養上の管理や指導を行う介護保険サービスです。これをプランに組み込みます。
  • 他サービスとの連携調整
    病状に合わせて、訪問看護の回数を増やしたり、デイサービスでの活動内容を調整したりします。

ケアマネージャーさんから新しいケアプランの案が提示されますので、内容をよく確認してください。「なぜこのサービスが必要なのか」「生活がどう変わるのか」など、疑問があれば遠慮なく質問しましょう。ご本人とご家族が内容に納得し、同意して初めて、訪問診療を含んだ新しい在宅療養がスタートします。

ステップ3 訪問診療の開始と定期的な情報共有

ケアプランへの同意が済むと、いよいよご自宅での療養生活が本格的に始まります。多くの場合、初回訪問の前に、関係者が一堂に会する「サービス担当者会議」が開かれます。これは、いわば在宅療養チームのキックオフミーティングです。ご本人とご家族もチームの重要な一員として、今後の目標や希望を共有します。

診療開始後は、計画に沿って医師が定期的にご自宅へ伺い、診察を行います。そして、ここからが非常に重要ですが、診察で得られた医学的な情報は、速やかに関係者全員で共有されます。

例えば、訪問看護師が測定した血糖値や血圧のデータを、医師やケアマネージャーがスマートフォンなどですぐに確認できる。そんなリアルタイムの情報共有を可能にするのが、国も推進するICT(情報通信技術)を活用した連携システムです。

ご自宅でのわずかな体調の変化も見逃さず、医療と介護の専門家が一体となって迅速に対応する。この「切れ目のない支援体制」こそが、安心して在宅療養を続けるための土台となるのです。

訪問診療に関するよくある質問と回答

ご自宅での療養が始まると、「夜中に急に具合が悪くなったら?」「訪問看護もお願いできるの?」「遠くに住んでいる家族はどう関わればいい?」など、たくさんの疑問や不安が浮かんでくることと思います。

ここでは、訪問診療を始める際に皆さまからよく寄せられるご質問に、具体的にお答えしていきます。一つひとつの心配事を解消し、安心して在宅療養をスタートできるよう、一緒に確認していきましょう。

緊急時(夜間・休日)の連絡先はどこになりますか

緊急時の連絡先は、訪問診療を契約したクリニックの24時間対応窓口です。在宅療養支援診療所は、患者さんの「もしも」に備え、夜間・休日を問わず医師や看護師と連絡が取れる体制を整えることが定められています。

「夜中に電話をかけても大丈夫だろうか…」とご心配されるかもしれませんが、遠慮なくご連絡ください。急な発熱や息苦しさ、血糖値の急激な変動など、いつもと違うご様子が見られたら、まずはクリニックの緊急連絡先にお電話いただくことが大切です。

お電話では、医療スタッフが状況を丁寧にお伺いし、以下のように対応します。

  • 電話でのご助言
    ご自宅でできる応急処置などをお伝えします。
  • 緊急往診
    医師がご自宅へ駆けつけ、診察や処置を行います。
  • 救急搬送の手配
    入院や専門的な検査が必要と判断した場合、地域の連携病院と連絡を取り、スムーズな受け入れを手配します。

このように、クリニック単体ではなく、地域の病院とも連携して患者さんを支える体制が整えられています。これは国が推進する「在宅医療・介護連携推進事業」の考え方に基づくもので、地域ぐるみで切れ目のない支援を提供するための仕組みです。

訪問診療と訪問看護を併用する場合の費用と手続き

訪問診療と訪問看護は、医師の指示のもとで併用できます。それぞれ別の役割があり、手続きはケアマネージャーさんが中心となって調整します。

■ 費用はどうなるの?

費用は、利用するサービスごとに、異なる保険制度を使って支払います。

サービス名 適用される保険 役割の例
訪問診療 医療保険 ・病気の診断・治療
・薬の処方
・訪問看護指示書の発行
訪問看護 原則、介護保険
(※特定の疾患や病状によっては医療保険)
・血圧や血糖値の測定
・インスリン注射
・床ずれの処置や足のケア
・ご家族への介護指導

このように、保険制度が違うため、両方のサービスを組み合わせて利用できます。

■ 手続きの流れは?

手続きの窓口はケアマネージャーさんです。

  1. まず、訪問診療の医師が「ご自宅での療養には、看護師のサポートも必要だ」と判断し、「訪問看護指示書」という書類を作成します。
  2. 次に、ケアマネージャーさんがその指示書をもとに、訪問看護ステーションと連絡を取り、具体的なサービス内容や訪問回数を調整します。
  3. 最後に、ケアプランに訪問看護が組み込まれ、サービスが始まります。

医師の診察に加えて、看護師が定期的に訪問することで、日々の細かな体調変化を見逃さず、より質の高い療養生活を送れます。このように、医師・看護師・ケアマネージャーといった専門家がチームで情報を共有し、一体となって患者さんを支える体制を国も推進しています。

まとめ

訪問診療を始めても、今お使いの介護保険サービスが減ることはなく、ケアマネージャーさんとの連携でより良い療養生活が期待できます。

訪問診療は医療保険、デイサービスなどは介護保険と、使われる保険制度が異なるため、両方のサービスを組み合わせることが可能です。医師の医学的視点と、ケアマネージャーの生活を支える視点が合わさることで、ご本人らしい暮らしを支える切れ目のない支援体制が整います。

訪問診療を考え始めたら、まずは担当のケアマネージャーさんや主治医へご相談ください。ご本人やご家族の不安や希望を伝えることが、ご本人に合ったケアプランを作る大切な一歩になります。

参考文献

  1. 厚生労働省. 介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本的な指針.
  2. 厚生労働省. 在宅医療・介護連携推進事業に係るプラットフォーム.
  3. 厚生労働省. 在宅医療の推進について.
  4. 国立長寿医療研究センター. 在宅医療と介護と地域.
  5. 厚生労働省. 在宅医療・介護連携の整備(推進手順).

追加情報

[title]: 厚生労働省: 介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本的な指針

[quote_source]: 厚生労働省. 介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本的な指針. https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00013180&dataType=0


[title]: 厚生労働省: 在宅医療・介護連携推進事業に係るプラットフォーム

[quote_source]: 厚生労働省. 在宅医療・介護連携推進事業に係るプラットフォーム. https://zaitakupf.mhlw.go.jp/


[title]: 厚生労働省: 在宅医療の推進について

[quote_source]: 厚生労働省. 在宅医療の推進について. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061944.html


[title]: 国立長寿医療研究センター: 在宅医療と介護と地域

[quote_source]: 国立長寿医療研究センター. 在宅医療と介護と地域. https://www.ncgg.go.jp/hospital/overview/organization/zaitaku/suisin/kyoten/


[title]: 厚生労働省: 在宅医療・介護連携の整備(推進手順)

[quote_source]: 厚生労働省. 在宅医療・介護連携の整備(推進手順). https://api.zaitakupf.mhlw.go.jp/storage/material/67e188287e54b.pdf

ページトップ